まず結論だけ――体が硬いからヨガインストラクターになれない、は完全な思い込みです。研究でも、週 1〜2 回のヨガを 8〜10 週間続けるだけで股関節・ハムストリングの柔軟性が有意に向上することが確認されています 。そして硬かった経験こそが「硬い生徒さんの気持ちがわかる」「柔軟性を伸ばす具体的ステップを示せる」という大きな武器になります 以下、講師歴 11 年の 花井葵 さんと講師歴 12 年の 磯部佳世子 先生の対談形式で、“硬い体” を強みに変える視点と練習のコツを掘り下げます。
🎥 座談会ハイライト
対談:葵 × 佳世子
葵
「私も養成コースに入る前は前屈でヒザが曲がりっぱなし。でも練習を続けたらどんどん体が変わっていって!!その過程が良かったと思っています。硬かったおかげで痛い所・怖い所がわかって、生徒さんへ寄り添うことができるようになったなって。」
佳世子
「そうそう。実はスタジオに来る生徒さんって硬い人の方が多いんだよね。可動域が狭い分、ポーズの効果も早く出やすいし、『体が硬い人ほどヨガが必要』って真理だと思うから、元が硬い先生の方が、生徒さんの気持ちがわかって良いと思うな。」
葵
「硬いまま指導してもいいかって聞かれるけど、どう思いますか?」
佳世子
「全然OK。どう伸ばしたらラクか身をもって知ってるから。むしろ硬い人には安心感を与えてあげられるんじゃないかな??」
葵
「初めから柔らかい先生から、どうしたら硬い人が柔らかくなるのか、気持ちもやり方もわからなくて困るって聞いたこともあるし、やっぱり、どれだけ寄り添えるかの方が、体の柔らかさより、大切な気がしますね。」
佳世子
「そのとおり。あと、大事なのは “コツコツ” ね。毎日じゃなくても週2ペースで 10 週間やれば股関節の可動域はかなり変わるって研究もあるし。先生として練習していく中で、生徒さんへの練習方法も指導できるようになってくから、自分の成長過程を大切にしながら、レッスンデビューしてほしいな。」
体が硬い人向け・上達3ステップ
ステップ | 具体的にやること | 詳細 |
---|---|---|
1. 部位を絞る | 例:ハムストリングストレッチ | お風呂出たあと毎日お尻歩きしてから、前屈しよう |
2. ビフォー/アフターを記録 | 90°前屈→週ごとに角度を測定 | 動画記録でフォーム改善 |
3. ポーズができる元々硬かった先生のクラスへ行ってみる | 実体験ベースの練習方法を学ぶ | 教わったことを繰り返し練習しよう |
なぜ硬い方がポーズの“効き”が早い?
- 筋短縮が大きいほど伸張刺激が強く入る—ストレッチ初期は可動域ゲインが大きい
- 感覚差が明確—小さな変化でも「伸びた!」と体感しやすくモチベーションが続きやすい
- 安全意識が高い—怖さがある分、解剖学的な体の仕組みに耳を傾ける傾向が強い
葵からのメッセージ
「私は元々硬かったからこそ、生徒さんのできない気持ちや怖い気持ちががわかって良かったと思っています。自分が柔軟性アップのために、練習してきたことも全部伝えられるようになりました。コツコツのプロセスを共有しながら、一緒に成長できる指導者を目指しましょう!」
まとめ
- 硬さは指導のハンディではなく“説得力”になる—元・硬い先生は伸ばし方を細部まで説明できる
- 研究でも週1〜2回の継続で可動域は有意に改善—10 週間で股関節・ハムストリングの柔軟性は大きく向上する
- 上達の近道は“同じ悩みを越えた先生”の下で学ぶ + コツコツ練習。
体が硬いあなたにこそ、ヨガは必要で、そして教える資格も十分にあると私たちは思っています。